ペットボトルは猫よけには効かない
出勤途中、水入りペットボトルの列の間で
白黒二匹の子猫が遊んでいるのを見た
きらきら光るペットボトルの間で
白・黒・白・黒
追いかけっこをしているんだ
空き地の管理人が猫よけに埋めたものなのに
当の猫たちの格好の遊び場になってしまうとはね
ブロック塀に沿ってコの字型にピタッと並んだペットボトル
後光を発するお地蔵様に見えなくもない
まるで住民の深い信仰がこめられているかのようだ
白・黒・白・黒 追いかけっこは続く
こちらも想像をたくましくすれば
ピアノの鍵盤のめまぐるしい上昇・下降に見えなくもない
つまり
ペットボトル=お地蔵様は猫たちを慈愛に満ちた目で見つめ
猫たちは見守ってくれているお地蔵様のために
軽快な舞楽を奏でている、ということだ
おおっ、朝の忙しいひとときに
何ともありがたい光景が出現してしまった
お地蔵様
このままあなた様の光にぼくを包んで
子猫たちともども天上の世界に連れて行って下さい―
さて、出勤したら、ペットボトルは猫よけには効かないって
猫嫌いの後輩に教えてやらなきゃな
|